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2008年9月 6日 (土)

シナリオ

虫たちの合唱で目が覚めた。というより、気がついたら寝ていて、うっすら明るくなりかけたカーテンが視界の中にぼんやりと映っていて、それに気づかせてくれたのが、虫たちだった。というのが正しい表現だ。

日中は、まだ、暑さが残るが、朝夕はずいぶん、涼しくなり始めてきている。疲れ果てた蝉も姿を消し、秋の虫たちにバトンタッチしたようだ。

頭の中は、まだ、くもりガラスに覆われていて、時折、過去の映像がフラッシュバックする。

少し、離れたところで手を振る人がいる。楽しかった時間にさよならを告げているのか?次に会える時を求めていて、今、この瞬間を素直に表現しているのか?その時は、現実を前にして、ただ、そのビジュアルだけを追っていたのだが、思い出せない時間が邪魔をして、勝手にシナリオを作り始める。

秋というのは、そんなシナリオライターが、増える季節なのである。

暑さに疲れた身体とそれをなだめるような朝の空気。

葉っぱの緑が濃く感じ、雨の音が激しく感じ、コットンの肌触りが優しく感じる。

記憶のそこから、思い出をひっぱり出している。

引っ張り出したその思い出は、空気に触れた瞬間から、くもり始める。

きっと、それが“秋”

なのだ・・・

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